自動インフラストラクチャー管理:ファクト ファイル
自動インフラストラクチャー管理 (AIM):少ないリソースでより多くをする必要性
現在、いくつのスイッチポートが利用可能かご存知ですか?
いつでもどこからでもネットワーク内のどの特定のデバイスでも見つけることができますか?
現場に出向かなくてもリモートサイトからケーブルアラートを解決できますか?
同僚のノートパソコンがどのコンセントに物理的に接続されているか知っていますか?
自動化の波によってケーブル管理がどのように変化し、ロボティクスと拡張現実の使用に移行しているかの詳細については、以下をお読みください。
ビジネスとテクノロジーの世界が進化し続ける中、ネットワークインフラストラクチャーは改善を続けています。選択の余地はありません。これまで以上に、多くの場所で多くの人々を高速に接続しなければなりません。
ネットワークのパフォーマンスが上がるにつれて、複雑さも増します。高度にメッシュ化されたリーフ・スパイン・アーキテクチャとポイント・ツー・マルチポイント接続により、これらのネットワークの秩序ある管理と監視が困難になります。また、スペースはますます貴重なものになっています。そのため、棚のポート密度が高くなり、人為的ミスの可能性も高まります。
人間自体についても、今まで以上に人数が減り、各人に対するプレッシャーが増しています。
幸いなことに、ネットワークマネージャーは、自動インフラストラクチャー管理 (AIM) システムのサポートを得られます。この画期的なテクノロジーについて、このファクトファイルでさらに詳しく説明します。
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まず、ISO/IEC AIM 規格の正式な定義から始めましょう。自動インフラストラクチャー管理 (AIM) ソリューションは、「コードの挿入または取り外しを自動的に検出」して、「接続機器を含む配線インフラストラクチャーを文書化し、インフラストラクチャー管理と他のシステムとのデータ交換を可能にする」ハードウェア・ソフトウェア統合システムです。接続性管理および統合から MTTR 削減まで、その多様で強力な機能により、AIM はエンタープライズネットワークの計画、管理、成長において重要な役割を果たします。
AIM システムにより、担当者は接続環境をリアルタイムで確認、管理、最適化でき、以下のような問題を管理する能力を強化できます。
配線インフラストラクチャーの文書化
コードの挿入と取り外しの自動検出
ネットワーク機器の検出とその位置情報
接続変更のリアルタイム監視
AIM システムとはどのようなものでしょうか?
ネットワーク物理層(構内配線とも呼ばれる)は、地域の道路網のようなものです。パッケージを輸送するための手段を提供します。もしそれが、道路、出口、環状交差点のみで構成されるとしたら、容易に問題なく意図された目的を果たすことができます。
しかし、今日のインフラストラクチャーはすべてスマート化が進んでいます。そのため、交通センサー、混雑状況を監視し問題を検出するためのカメラ、ドライバーに対するアラートを表示するための電子ディスプレイ、スピードカメラ(これは一部のドライバーにとっては迷惑かもしれません)が追加されています。これらすべては、道路網の複雑さをより良く管理するためのものです。つまり...
AIM システムは、配線ネットワーク上のスマートオーバーレイです。主要素については後述しますが、これはシステムの頭脳となる(インテリジェントパネル、システムコントローラー、システムサーバ)と管理ソフトウェアで構成されます。
AIM がないと、末端の機器間には電気的/光学的接続しかありませんが、
AIM があれば、位置情報を含む、エンドツーエンドの物理接続に関する完全なデータセットが得られます。
ページ上部の質問を覚えていらっしゃいますか? AIM システムはこれらすべての答えを提供します。
AIM システムは、以下を含むエンドツーエンドの配線インフラストラクチャーを文書化します。
- ネットワークに接続された機器
- ネットワーク全体の接続性のリアルタイム監視と管理
- 多様で複雑なネットワーク配線トポロジー
- インテリジェントビル、データセンター、スマートキャンパス内のネットワーク
接続性の初期検出は一般的に電気、電子、電気機械、または光学手段によって行われますが、このデータを使用するさまざまな機能および特徴はソフトウェアにて実装されることに留意することが重要です。
時間、コスト、効率面でのさまざまな利点を提供するアプリケーションやサービスがますます多く市場に投入されるようになるにつれ、ネットワークを手動で監視・管理することはそのうち不可能になるでしょう。TIA、CENELEC、および ISO/IEC などの ISO 規格18598のおかげで、効率的なコネクテッドビルにおける AIM ソリューションの役割と将来の可能性が確立され、企業の将来の限りない可能性への扉が開かれました。
AIM なしで、どのようにインフラストラクチャーを管理できるでしょうか?
この質問に答える最善の方法は、しばらく AIM を使用している人に尋ねることです。ほとんどの人は、インフラストラクチャーを管理するためにかつて使っていた従来の方法に戻ることを好まないでしょう。
ブロードバンドがない住宅や、スマートフォンがない生活を想像することは困難です。AIM は企業やデータセンター全般で広く採用されていますが、手動による管理も根強く残っています。スプレッドシートは、接続システムの「アナログ」記録を維持するためによく使用されますが、その弱点がますます明らかになってきています。
従来の手動による文書化方法は、効率が悪く、不正確で、時間がかかる傾向があります。また、スタッフの勤勉さ、注意力、専門知識にもかかわらず、人為的ミスが発生することがよくあります。自動インフラストラクチャー管理システムは、効率的で時間を節約できるだけでなく、高い信頼性と可用性を求めるネットワークの文書化ニーズをサポートする上で欠かせないものとなっています。
AIM が使いづらいとうまくいかないので、操作しやすいことが必須です。
(注:実際のプロセスは AIM システムによって異なるため、このセクションでは、コムスコープの imVision® を例として使用しています。)
エンドツーエンド回路トレース
すべての配線マネージャーおよび技術者は、端から端まで回路をトレースすることがいかに面倒かを知っています。ラックの前面にある無数のパッチコードのもつれもさることながら、回線全体は複数階や複数配線パネルにまたがることがあります。高度な AIM システムのほとんどは、よりスマートで、容易に全回路をトレースできる方法を提供します。
トレース機能は、パッチコード接続の一端に対応するポートボタンを押すことで開始します。その結果、システムはパッチコードの両端に対応するポート LED を点灯するため、回路トレースのタスクを非常に迅速かつ効率的に行うことができます。また、エンドツーエンド回路トレース情報全体がコントローラーのディスプレイに表示されます。これにより、ネットワーク接続されたデバイス間の物理接続の可視化と管理が容易になり、すべてのタスクをラックのコントローラーで直接実行することができます。
電子作業指示
どの AIM システムにもあるもう 1 つの重要な機能(特に、複数のリモートサイトや広範囲なキャンパスを管理する必要がある場合)は、ソフトウェアを使用して必要な接続変更を定義し、スケジュールして、これらの指示をコントローラーに電子的に送信できる機能です。このように、接続変更の実装担当者は、コントローラーのディスプレイから直接これらの指示を簡単に取得できます。次に、特定の作業指示を選択すると、システムは、両方のポートに対応するポート LED を点灯することによって、視覚的なガイダンスを提供します。作業指示が完了すると、システムは自動的にソフトウェアに通知を送信し、接続データベースを更新します。
何かが物理ネットワークで発生した場合、AIM システムはそれについて知っています。また、ネットワークの複雑かつ相互依存的な物理層、およびそれに接続されている多数の機器を詳細に把握できるだけでなく、実用的な洞察を提供し、何があり、それらがどのように相互作用しているかを正確に示します。
それでは、この種の自動ネットワーク管理を持つことのビジネス上の利点は何でしょうか? 概して、IT の 3 つの重要な利点をもたらします。
1. 容量の最適化
AIM は、パネルやスイッチポートの使用率、ラック内の空きスペース、ケーブル接続を追跡できるため、物理層の資産がどのように使用されているかに関するリアルタイムデータを提供し、プランニングプロセスを支援します。これは、追加のインフラストラクチャーに多額の投資をするのではなく、むしろ、システム内のツールによりアクティブなコンポーネントを特定し、既存のインフラストラクチャーからより多くのものが得られる場所を示すことにより、容量の課題に対処できるようにします。
2. 可用性の最適化
エンドツーエンド回路の可視性により、すべての変更が自動的に完全に文書化されます。また、ネットワーク障害発生時には、根本原因解析を迅速に行い、すばやくオンラインに戻れます。
3. 効率と生産性の最適化
AIM ソリューションは、時間のかかる手動プロセスを削減し、電子作業指示を生成し、接続変更のガイド付き管理、最適化されたサーバ配備とデコミッショニングプロセスを可能にし、人為的ミスを最小限に抑え、ネットワークのダウンタイム発生の可能性を低減します。また、この機能を提供する AIM システムを使用することで、物理層のリアルタイム管理により、孤立したスイッチポートがあれば、電力を消費しながらアイドル状態のままにしておくのではなく、それを特定し、再利用することができます。
AIM ソリューションは、時間のかかる手動プロセスを削減し、電子作業指示を生成し、接続変更のガイド付き管理、最適化されたサーバ配備とデコミッショニングプロセスを可能にし、人為的ミスを最小限に抑え、ネットワークのダウンタイム発生の可能性を低減します。また、この機能を提供する AIM システムを使用することで、物理層のリアルタイム管理により、孤立したスイッチポートがあれば、電力を消費しながらアイドル状態のままにしておくのではなく、それを特定し、再利用することができます。
AIM システムを導入していないと、執務時間外、休日、または単にリモートサイトなどでの、オフサイト作業中は、ネットワークの物理層を適切に監視することは、不可能ではないにしても、非常に困難です。
従来、AIM の用途の 1 つは、主要システムの予期しない切断を警告することでした。どこからでも常にステータスを監視できるため、リモートサイトの管理がはるかに容易になります。AIM の利点は、リモートサイトが小規模で、IT スタッフのオンサイトでの継続的な存在が保証されない場合に必要になります。
AIM システムは、すべてのインフラストラクチャーの配線、接続性、性能のリモート管理と監視用に設計されています。例えば、一部の AIM システムは、電子作業指示を生成し、それらをシステムコントローラーに直接送信することができます。
コントローラーはその後、画面上に指示を表示するため、紙ベースの指示の必要がなくなり、インテリジェントパッチパネルは、これらの作業指示の実施をリアルタイムで追跡し、システムが作業指示の正常な完了を自動的に記録できるようにします。
AIM システムを使用することで、作業指示を実施する際に、自社以外の IT 技術者が現場に出向く回数を最小限に抑えるか、場合によってはなくすこともできます。このシステムは、ラックで直接、明確でわかりやすい指示を提供することで、ほとんどすべての人による接続作業指示の実施をサポートできます。エンジニアからセキュリティ担当者まで、現場のほぼ誰もが必要なタスクを実行できます。
コムスコープの imVision のような AIM システムは、リアルタイムの可視性を提供します。つまり、タスクが指示どおりに実行されなかった場合、要求者はリアルタイムで通知を受け、現場の担当者に連絡し、問題に対処できます。
近年、リモートネットワーク管理ソリューションの利用価値が高まり、技術対応チームはより迅速かつ効率的に作業できるようになってきています。2020 年には、これらのシステムは、データセンターの安全で応答性の高い管理に不可欠な必須製品となりました。 2020年4月にはもう、データセンターナレッジ誌は次のように報告しています。「コロケーションプロバイダーは、オンラインデータセンターインフラストラクチャー管理の顧客ポータルを使用して、リモート監視と IT サポートチケット作成... コロケーションプロバイダーはまた、リモートハンドサービスも促進しています。これらのサービスには、IT 機器の移動や追加が含まれます1。」
このホワイトペーパーでは、その詳細をご紹介しています。imVision®、パンデミックがもたらしたリモートネットワーク管理ニーズに対応
Power over Ethernet (PoE) の管理
Power over Ethernet (PoE) デバイスやアプリケーションの急速な成長に伴い、一部の AIM ソリューションでは、電源機器 (PSE) から受電デバイス (PD) まで、構内配線上で分散した電力を監視する機能が提供されます。
単一管理プラットフォームにてアプリケーションを構築
ますます多くのビルアプリケーション(Wi-Fi、IP セキュリティ、LED 照明、高精細オーディオ/ビジュアルなどがツイストペア・ケーブルを利用するようになるにつれ、AIM は物理層)の単一管理プラットフォームを提供し、これまで個別であった IT ネットワークと施設ネットワークを追跡するようになりました。
エンドデバイスの追跡
スマートビル内のデバイスの数や種類が急増する中、AIM はすべての接続されたデバイス上の位置情報を提供できます。有線デバイスの位置はコンセントまで追跡でき、ワイヤレスデバイスは接続先の Wi-Fi アクセスポイントまで追跡できます。このレベルの洞察は、企業ネットワーク利用ポリシーに準拠していない可能性のあるデバイスやユーザー、ウイルスに感染したコンピュータ、またはネットワークに接続する権限のないデバイスをすばやく検出し特定するのに役立ちます。
急増するファイバーポート密度の管理
AIM は超高密度システムの管理に役立ちます。たとえば、コムスコープの imVision は 4U LC デュプレックスシェルフ構成で最大の576ファイバーストランドに対応できます。フットプリントを最小化することで、ラックスペースコストを削減しながら、超高密度環境でのパッチ作業における手動エラーのリスクを軽減できます。
ポイントツーマルチポイント接続の管理
40G、100G および新しい 400G イーサネット接続の出現に伴い、ポイントツーマルチポイント接続の管理に役立つ AIM は、ますます一般的になってきています。
リーフスパインアーキテクチャのスイッチングファブリックの管理
可視性、インテリジェンス、制御を提供し、一般的なネットワークアーキテクチャとなっているリーフスパインアーキテクチャの多数の相互接続の追跡に関連する課題に対応します。
ネットワークインフラストラクチャーがデータだけでなく電力の伝送にますます使用されるようになるにつれ、ネットワーク管理のタスクはより複雑になっています。コムスコープの imVision ソリューションなどの自動インフラストラクチャー管理(AIM)システムにより、このような記録管理を自動化し、規格に準拠した設計を確実に文書化することができます。これは、TIA、ISO/IEC、CENELEC 規格で推奨されるバンドルサイズが規定されているため、ポートごとのリアルタイムのスイッチ電力使用量をケーブルバンドルサイズとケーブルタイプに相関させることによって実現します。
バンドル内のケーブル本数は静的な数値ですが、スイッチとパネルポート間の接続性の動的性質により、PoE およびデータ配信に関連する配線ステータスは変化します。
接続が変更されるたびに、AIM システムはケーブルバンドル内のケーブルステータスを自動的に更新し、すべてのケーブルバンドルの PoE 状態をリアルタイムで表示します。
配線規格のガイドラインのほとんどでは、IEEE 802.3bt 規格で定義されているように、PoE クラス8電流(90 ワット)を伝送するバンドルにすべてのケーブルを配置するという最も要求の厳しいシナリオに基づいて、ケーブルバンドルの最大サイズを定義しています。ただし、実際には、バンドル内のすべてのケーブルが通電されているわけではありません。または、通電されている場合にも、PoE クラス8電流のレベルに達していない可能性があります。
imVision などの AIM システムは、バンドル内の各ケーブルの PoE 状態をリアルタイムで自動的に監視するため、バンドルサイズをガイドラインに従った最大サイズに制限する必要はありません。代わりに、ネットワークマネージャーは、その敷設に適したバンドルサイズを柔軟に使用できます。
PoE は急速に進化しており、企業における PoE 対応デバイスの数と種類は増加の一途をたどるなか、高度な自動管理ツールの必要性が強調されています。次のようないくつかの要素が、この原因となっています。
- 4PPoE 規格(IEEE P802.3bt)、最大 90 ワットをエンドデバイスに供給
- IT と施設を共通の IP/イーサネットプラットフォームに統合
- モノのインターネット(IoT)と、増え続けるコネクテッドデバイスのエコシステム
AIM システムは、構内配線市場のほとんどの主要ベンダーによって開発されています。コンポーネントとその機能ごとに分離するために、コムスコープの imVision プラットフォームの例を使用しています。これは、次の 3 つの相互に関連するコンポーネントから構成されています(図 1 を参照):
- インテリジェントな銅線パネルとファイバーシェルフ:ポートの使用状況を監視
- imVision コントローラー:物理層に対するすべての変更をリアルタイムで監視・追跡
- imVision System Manager ソフトウェア:ネットワーク機器、IP エンドポイント、その他のシステムからの情報と接続データを相関し、ネットワーク接続されたデバイスのレイヤーが物理層にどのようにマッピングされるかのビューを提供します。
インテリジェントパネル
インテリジェントなパッチパネルは、銅線および光ファイバーの配線インフラストラクチャーをインテリジェントに管理するのに役立ちます。システムのコントローラーおよび管理ソフトウェアと連携して、このパネルは、配線インフラストラクチャーの物理層で発生する変化へのリアルタイムアクセスを提供します。
設計オプションやネットワークインフラストラクチャーの柔軟性や適応性の制限を回避するために、インテリジェントパネルの幅広いポートフォリオを用意することが重要です。銅ケーブル接続の場合は通常、カテゴリー6およびカテゴリー 6A の伝送性能をサポートする 24 ポートの 1RU または 48 ポートの 2RU パネル(ストレートまたはアングル)のオプションがあります。
ファイバー接続について、また、どのデータセンターにとっても AIM システムがいかに重要かを考えると、OM3/4/5 または SM ファイバーをサポートするシンプレックスおよびデュプレックス LC、MPO 接続など、さまざまなコネクターインターフェースを使用することが重要です。
システムコントローラー
コントローラーは、AIM システムのゲートウェイとして機能し、ネットワークプロセスを正確に制御するために必要なリアルタイム情報を提供します。
コントローラーは、管理ソフトウェアによって生成された作業指示を表示することで、ネットワーク接続の変更の監視を簡素化します。アドホック運用では、すべての接続の変更がコントローラーによって検出され、管理ソフトウェアに転送され、そこで通知が生成され、システム管理者に送信されます。
たとえば、コムスコープ imVision Controller X は、静電容量式タッチスクリーンユーザーインターフェースを使用しており、従来のポートやコードラベルよりも多くの情報を表示できるため、ユーザーは既存の接続やパッチコードや接続されたデバイスの位置を容易にトレースできます。
管理ソフトウェア
管理ソフトウェアを使用すると、標準的な Web ブラウザを介して配線とネットワークインフラストラクチャーを文書化および監視できるため、物理インフラストラクチャーの全体像が得られます。
ソフトウェアは、最適な接続を推奨し、オペレータへの電子作業指示を開始します。これは、新しいサーバが 6 つ以上の接続を必要とするデータセンターアプリケーションでは特に便利です。ソフトウェアは、各作業指示のステータスを追跡し、ジョブがスケジュールどおりに完了していない場合、オペレーションマネージャーにアラートを発行できます。
新しい接続が行われると、ソフトウェアは、エンドデバイス(サーバ、ワークステーション、IP 電話、またはプリンタ)からスイッチ上のサービス提供ポートへの完全なパスをリモートでトレースします。
ISO/IEC AIM 規格に準拠するために、ソフトウェアは、NMS、CMDB、DCIM、Asset Management などの外部システムやアプリケーションとの統合用に SOAP または RESTful API を提供する必要があります。
AIM の本質的な機能は、ビルの構内配線インフラとネットワーク・デバイスのリアルタイムの監視と自動管理を提供することです。ISO/IEC18598規格は、これらの本質的な利点を以下の分野に細分します。
正確な文書化
これは、インフラストラクチャー内の接続を検出して文書化し、変更が発生したときにデータベースを自動的に更新するシステム機能です。これには、デバイス全体の接続性トレースを端から端まで自動的に文書化し、接続されているすべての要素の物理的な位置をマッピングし、その位置をビル計画とレイアウトに表示する機能が含まれます。AIM ソリューションの自動文書化機能によって、通常、手動管理インフラストラクチャーシステムに関連するエラー率が劇的に削減されるか、または事実上なくなります。このエラー率は、Digital Realty Trust のレポートによると、約10パーセントにまでにも上る可能性があります。
アセット管理
また、AIM ソリューションは、すべてのネットワークスイッチとエンドデバイスに関する詳細な情報も提供します。ISO/IEC 18598によると、これには、すべてのネットワークアセット (ルーム、ラック、サーバ、ポート) の物理的な場所、およびホスト名、MAC アドレス、WWN、IP アドレスなどのデバイスプロパティの識別が含まれます。このきめ細かな機能の明らかな OpEx の利点には、平均修復時間(MTTR)の短縮と、ネットワーク監査に費やす時間の短縮などがあります。また、アセット管理により、BYOD(私物デバイスの持ち込み)ポリシーのサポートと実施が容易になり、IT 担当者が不正なデバイスを迅速に検出して特定できるようになります。
キャパシティ管理
設備投資を削減するには、スイッチポートなどの接続アセットの使用を最適化することが重要です。AIM ソリューションは、すべてのポート、パッチパネル、シェルフ、および作業エリアアウトレットのリアルタイムの使用率とステータスを監視することにより、非アクティブなスイッチポートを特定し、使用可能なラックスペースを見つけて、未使用のパネルポートを検出します。このような情報は、既存のリソースを最大利用し、コストのかかる容量アップグレードを延期するために、IT 担当者にとって役立ちます。
変更管理
これまで以上に、従業員と接続されたデバイスは頻繁に移動しています。ISO/IEC AIM 規格には、ネットワーク内の接続されたアセットの移動、追加、変更に対応するシステム機能の概要が規定されている重要なセクションがあります。この規格では、正確でリアルタイムの接続情報、人為的ミスを最小化するための技術ガイダンス、電子作業指示のサポート、作業指示履歴の追跡機能の必要性が規定されています。また、この規格では、インテリジェントなサービスと回線のプロビジョニング機能を持つシステムを使用するようユーザーに推奨しています。これにより、デバイスを追加するときに接続パスや要素を手動で選択する必要がなくなります。
インシデント管理
IT インフラストラクチャーのコンテキストでは、「インシデント」は通常、接続ステータスの予定外の変更または不正な変更として定義されます。ISO/IEC18598規格によると、AIM ソリューションはすべてのインシデントを検出し、監査証跡を作成し、その監査証跡と是正措置を文書化できなければなりません。これには、インフラストラクチャーのさまざまなコンポーネントにわたってリアルタイムで実施する必要がある、高度な一連の自動手順が必要です。AIM (imVision) の自動インシデント管理機能の例を図 1 に示します。
自動インフラストラクチャー管理テクノロジーを最大限に活用するには、規格に批准し適合する必要があります。IT 業界は、インテリジェントインフラストラクチャー・ソリューションが提供可能な重要な役割を認識しており、以下を含む、これらのソリューションの機能を規定する規格を策定しています。
米国
TIA 606-B:
商用電気通信インフラストラクチャーの管理規格、2012 年出版
ANSI/TIA-5048:
AIM 規格
ANSI/TIA-5017:
物理ネットワークセキュリティ
グローバル
ISO/IEC 14763-2:
情報技術 - 顧客の敷地内におけるケーブルの敷設と運用 - パート2: 計画と敷設、修正 1
ISO/IEC 18598:
自動インフラストラクチャー管理(AIM)システム - 要件、データ交換、アプリケーション、2016 年出版
BICSI:
推奨される管理ツールのリスト - BICSI009-2019、 データセンター運用とメンテナンスのベストプラクティス
コムスコープの AIM 準拠 imVision ソリューションは、これらの既存の規格およびその他の進化し続ける規格を満たすか、それを上回ります。
ヨーロッパ
CENELEC EN 50667:
AIM 規格
内在的な利点に加えて、AIM ソリューションは他のシステムやアプリケーションとの統合によって追加の機能と利点を提供できます。
AIM 規格は、AIM システムとリンクした場合の重要性と影響のために、以下に例示としてリストされているシステムとアプリケーションに適用されます。
IT 連システム:
- インターネットプロトコル(IP)テレフォニー管理
- ネットワーク管理ソフトウェア(NMS)
- ヘルプデスクまたはインシデント管理アプリケーション
- 情報セキュリティ管理システム
ビル管理システム:
- エネルギー管理システム
- 照明制御システム
データセンターインフラストラクチャー管理 (DCIM)
構成管理データベース(CMDB)アプリケーション
たとえば、ネットワーク管理ソフトウェアを imVision などの AIM ソリューションと統合して、ネットワークデバイス間の物理接続とデバイスの物理場所に関する詳細を含む論理ネットワークマッピングに基づいてネットワークインベントリを検出する既存の機能を拡張できます。さらに、NMS との統合により、ネットワーク要素に関連するすべてのアラートを単一のコンソールに統合し、ネットワーク要素と配線インフラストラクチャーから受信したアラートを相関させることで、ネットワーク障害管理を合理化できます。これは、配線インフラストラクチャーのステータス変更に関するイベントを生成し、これらのイベントを SNMP トラップとしてネットワーク管理ソフトウェアアプリケーションに転送する AIM システムの機能によって提供されます。
同様に、AIM をヘルプデスクアプリケーションを通じて IT ワークフローに統合することで、利点を得ることができます。この統合により、サービスチケット作成、リアルタイム通知、実装の進行状況の監視の自動化、サービスチケット処理完了時のサービスチケットステータスおよび配線の文書化の自動更新を追加することができます。また、ヘルプデスクのオペレーターが、接続関連の問題によるサービス障害をリモートでトラブルシューティングし、解決できるという利点もあります。
AIM ソリューションは、ネットワークインフラストラクチャーのほとんどの側面(孤立したスイッチポートの追跡から接続性問題のトラブルシューティングまで)を IT 管理者が数分から数時間または数日で監視・制御できるように設計されています。
しかし、拡張現実は一歩先を行くものです。機器や配線が壁や天井の背後に隠れている場合はどうなりますか? 複数のパネルと名前なし/マークなしポートがある部屋に足を踏み入れたらどうですか? AR 機能を AIM に組み込むことで、コムスコープのような企業はトラブルシューティングやプロビジョニングのタスクを劇的に高速化することを目指しています。
その原理は、ネットワークマネージャーがサーバやスイッチを搭載しているラックなどを見るとき、AR ヘッドセットがポート番号やその他のデータなど、さまざまな追加情報をオーバーレイするというものです。同様に、部屋に足を踏み入れて天井を見上げると、AR ヘッドセットがケーブルやその他の機器など、天井裏に隠れて見えないものをグラフィカルに表示します。
2018 年以来、コムスコープはさまざまなパートナーと協力して、AIM を顧客ニーズへの対応を新たなレベルに引き上げる可能性のある AR テクノロジーのユースケースの探求に取り組んできました。良い例としては、ユーザーが故障した機器を都合よく特定し、位置を特定してその位置に移動したり、新しい機器の正確な配置と設置を特定したり、メンテナンス作業手順書にアクセスしたりできる点が挙げられます。
新型コロナウイルスの時代における拡張現実
遠隔勤務とソーシャルディスタンシングの両方に対する最近のニーズを考慮し、コムスコープは、フィールドスタッフが社内の専門家とつながり、何千マイルも離れたメンテナンス活動を実施する際のガイドとして、AR プラットフォーム(mVision と統合されていないサードパーティの市販ソリューション)を使用しています。
ハードウェアコンポーネントの構成に関連するプロセスには、特定の知識とスキルセットが必要ですが、パンデミックのため、お客様はサイトに専門家を招くことはできません。専門家は、前述のサードパーティ製 AR プラットフォームを通じてツールを使用し、ハードウェア構成全体にわたり、知識の浅いスタッフをリモートでガイドすることができています。コンピュータビジョンアルゴリズムにより、ユーザーは、矢印、警告サイン、や円などの仮想テキストやシンボルを添付して、リモートサポートセッション中に画像を送受信できます。
パンデミック後の世界でも、AR は依然として大きな経済的利点を持つことになるでしょう。拡張現実は、移動コストと作業完了時間が大幅に削減されることを意味します。同時に、他の利点としては、迅速でインタラクティブな知識の伝達や、高レベルの顧客サービスを維持する能力もあります。どの見地から見ても、AR は AIM システムをより効果的で使いやすくし、ビジネスにメリットをもたらすことになるでしょう。
拡張現実は、ネットワークインフラストラクチャーの管理方法を強化する唯一の新しいテクノロジーではありません。データセンターロボットのプロトタイプは、AIM システムに統合され、AIM から直接指示を受け、ハードウェアに必要な調整を行うように製造されています。人為的ミスなし!
参考資料:NTT テクノロジーエクスペリエンスラボ(フランクフルト/本館、ドイツ)
コムスコープの AIM ソリューション imVision は、世界中の多くの国々でさまざまな業界に導入され、さまざまな課題に対処しています。以下のインタラクティブツールを使用して、御社に関連性のあるお客様事例の詳細を見つけてください。左側のパネルで御社の業種をクリックし、表示される例から選択します。
以下は、職場の使用率の向上、セキュリティの強化、平均修復時間の短縮などのために AIM を使用しているコムスコープのパートナー数社のインタビューです。
マネージドサービス向けにコムスコープの imVision を使用する LMG
IT および施設インフラの大手プロバイダー LMG は、imVision® を使用して、オフィススペースのよりよい管理に向けてお客様を支援し、年間何百万ポンドもの節約を実現しています。
Excel IT、コムスコープの imVision でオフィススペースを管理
IT インフラストラクチャー企業 Excel IT にとって、imVision のデバイス・ディスカバリー機能は、ネットワーク資産やデバイスのユーザーのロケーションをよりよく理解するためのデータをお客様に提供し、この情報を必要なスペースに結びつけることで、ビル全体のコストを排除するものです。
Redstone、ワークプレイス管理にコムスコープの imVision を導入
インフラストラクチャーおよびスマートビル・サービスのプロバイダー Redstone では、imVision と OneSpace の占有率管理システムを組み合わせ、デスク利用率や空室状況をリアルタイムで生成し、移動や追加、変更に電子作業指示書を利用したオフィススペース計画の支援を行っています。
NG Bailey、コムスコープの imVision でワークスペースを管理
IT サービスプロバイダー NG Bailey は、imVision の強化されたセキュリティ、自動デバイスロケーション、監査機能を利用して、各顧客のニーズに沿ってカスタマイズされたマネージドサービスプログラムを提供しています。
このファクトファイルは、自動インフラストラクチャー管理システムに関する有用な情報の要約として書かれているため、これまで読んだ情報のほとんどは、そのテクノロジー分野全般に関するものでした。しかし、コムスコープは、当社の imVision システムが市場をリードするソリューションであることを当然ながら誇りに思っています。その理由をいくつかご紹介します。
2001 年以来、世界中で販売され続けて来た唯一の AIM ソリューション。
標準の銅線およびファイバーパッチコードをサポートする唯一の AIM システムであり、3 つの異なるセンシングテクノロジーをサポートする唯一の AIM システムでもあります。
65 か国にお客様。ソフトウェアインターフェースは、15 か国語をサポートしています。
世界のトップ銀行の約 20%
最大のお客様は 500K 以上のインテリジェント・ポートを管理
imVision 認定スペシャリスト数 = 300+ (144 認定 imVision パートナー)
1,200 以上の対応ネットワークスイッチを 30 ベンダーが提供。
AIM 規格の青写真として使用。
現在、imVision システムは、PoE モニタリングの要件を満たす唯一の AIM システムとなっています。
ネットワークサービスの中断やパッチコードの変更なしにフィールドアップグレードをサポートする唯一の AIM ソリューションです。
AIM 技術をカバーする特許 90 件以上。
2021 年に創立20年記念日を祝う。ウィキペディア、iPod、Xboxと同年。
ビデオ:imVision で重要なデータセンターのファイバー接続を管理
高密度ファイバーを含め、データセンターのトラフィックは増加し続けています。しかし、imVision では、高密度ファイバーと物理層管理のどちらを使用するかを選択する必要はありません。