DOCSIS 3.1 導入
既存の HFC ネットワークを未来へと
さまざまなオプションや機能があふれているため、 DOCSIS 3.1 への移行作業は面倒に感じるかもしれません。2023 年までに 10+ Gbps のダウンストリーム、1+ Gbps のアップストリーム配信を実現することは、とんでもないことのように思われます。
コムスコープでは、そのお手伝いができます。ファイバーを顧客に近づけるのであれ(ファイバーディープ)、PHY 層に直行周波数分割多重方式 (OFDM) に導入するのであれ、コムスコープにはお客様を成功に導く知識と経験、ソリューションがあります。
協力しあうことで、私たちは現在のネットワーク構成とサービス目標、予定、そしてもちろん、予算にも合わせた多段階アプローチをとることができます。
課題とチャンス
ネットワークの対応度評価
確かな DOCSIS 3.1 移行計画は、既存の HFC ネットワークを評価して、 DOCSIS 3.1 に準拠するために、どのようなハードウェア、ソフトウェア、および構成変更が必要になるかを確認することから始まります。
一般にネットワークの対応度評価では、以下を確認します。
- CMTS 機能。各サービスグループのサービス目標を達成できるよう、現在の CMTS を DOCSIS 3.1 互換の CCAP デバイスにアップグレードすることは可能か?
- コアツーエッジ ルーティング機能。十分なポートと容量があるか?適切なシステムソフトウェアがインストールされているか?
- 運用支援システム (OSS) およびビジネス支援システム (BSS)。現在のバックオフィスおよび顧客対面システムは DOCSIS 3.1 のサービスレベルに完全に対応可能か?
- 屋内設備。屋内設備の RF 経路上のコンポーネントは DOCSIS 3.1 に対応可能か?電力、減衰および入/出力は十分なレベルにあるか?新しいケーブルの敷設に物理的な障害はないか?十分なラックスペースがあるか?
- 屋外設備。RF 経路上を通るファイバーノードから家屋までの HFC インフラストラクチャーは、1 GHz+ 順方向スペクトルと 85 MHz+ リターンスペクトルの基本的な DOCSIS 3.1 構成に対応できる構成か?
E6000 CER サービスグループ容量の拡大
データ高速化の勢いが衰えることはないため、ケーブル事業者は、既存のヘッドエンドおよびインフラストラクチャーが各家庭の帯域幅の増大に対応可能かどうか繰り返し評価しています。
ニーズによっては、事業者は既存の E6000 システムで費用効果の高いアプローチを検討することができます。
ニーズが単にダウンストリーム容量の増大だけであるなら、既存の E6000 CER にソフトウェアアップグレードすることで、現 GEN 1 ハードウェアで DOCSIS 3.1 の機能を実現できます。そうすることで、サービスグループから DOCSIS の 3.0 および DOCSIS 3.1 が利用できるようになり、 DOCSIS 3.1 のモデムまたはゲートウェイを使用している契約者は 2 Gbps 速度を体験できるようになります。
E6000 の容量をさらに拡大する場合、事業者には DCAM、UCAM および RSM モジュールを Gen 2 にアップグレードする方法があります。このアップグレードと、アップストリームとダウンストリームの両方で DOCSIS 3.1 に対応した E6000 CER 5.x ソフトウェアとが組み合わさることで、対応サービスグループは倍増し、総帯域幅は 6 倍になります。
E6000 サービスグループ容量の比較表
1:1 | 1:2 | DS-SG の対 Gen 1 比 (%) | |
Gen 1 | 56 DS-SG 72 US-SG |
48 DS-SG 96 US-SG |
|
Gen 1.5 (UCAM2) | 56 DS-SG 72 US-SG |
48 DS-SG 96 US-SG |
100 % |
Gen 2 (I-CCAP) |
96 DS-SG |
64 DS-SG 144 US-SG |
171% 1:1 133% 2:1 |
ギガビット速度を配信するこの機能を持つ事業者は、契約者数や消費帯域幅の平均レベル、帯域幅サービスの最大契約レベル、体感品質 (QoE: quality of experience) をはじめとする重要な基準のすべてを組み込んだトラフィックエンジニアリングを検討する必要があります。
Node+0 への進化
今日の屋外設備には、以下をはじめとする、ネットワーク計画に影響する重要な要素が活躍しています。
- 帯域幅の容量要求。現在のトラフィック分析ばかりでなく予測においても、帯域幅の消費量は、ハイエンドユーザーによる高速データの消費量は年間 50% 増加するというニールセンの法則に沿っています。
- 1.2 GHz ノード。新世代のノードとアンプにより、アップストリームとダウンストリームともに帯域幅容量は拡大できるようになります。
- 新しい分散型アクセスアーキテクチャ (DAA)。DAA はヘッドエンドから屋外設備までの機能を動かすアーキテクチャであり、長期にわたる既存ノードのモジュール交換とノード数増加を必要とします。
- 設備の老朽化。多くの場合、屋外設備に対する重要な技術更新が最後にあったのは数十年以上も前のことです。このため、現場の機器故障の発生率は加速度的に上昇しており、費用のかかる出張修理増加の原因になっています。
こうした要因やその他要因のため、お客様には運用最適化ソリューションが必要です。
コムスコープのノードおよびモジュールソリューションにより、お客様は Node+0 アーキテクチャおよびリモート PHY や FDX(全二重)などのファイバーディープソリューション方向への移行を進めすることができます。決定は、ネットワーク化によるトラフィック利用の進化に応じてサービスグループ別に行うことができ、このため、ネットワークおよびサービスのプロビジョニングの中断は最小になります。
DOCSIS 3.1 への移行とともにノード分割およびサービスグループ細分化(初期ステップが Node+X の1.2 GHz モジュールへのアプグレードとの組み合わせ)によって、サービスグループ 1 つあたりの帯域幅は増大し、全体として体感上の使用可能な帯域幅が改善されます。
屋外設備スペースの最大化
ヘッドエンド施設の拡張あるいは新しいビルの建設において、提供サービスの拡大はコストの増加を意味しません。コムスコープ独自のラック&ロール アプローチを通じて将来の成長のためにフロアスペースを解放し、運用経費を削減してアップグレード中のサービス中断を回避することができます。その鍵は?POD (Planned Offsite and Delivered)。
当社のプロフェッショナル・サービス・チームは、POD ベースのアーキテクチャに基づいて、ビデオ、音声およびデータサービス(DOCSIS トランスポート、エッジ QAM、VoD、クラウド DVR、条件付きアクセス、セットトップシグナル、広告挿入など)用のすべてのインフラストラクチャーを含むミニハブを構築します。
POD は構成変更がしやすいサービスであり、複数のアーキテクチャその他運用環境、運用コンポーネントに対応します。POD はまたスペースとケーブル、電力を非常に効率よく使用します。密接な共同作業により、お客様の導入ニーズに合わせてラックのレイアウト、ケーブル管理およびその他機能が最適化されるようにします。
当社は、POD の 1 つ 1 つをオフサイト構築します。POD を構築するとすべてのサービスおよび接続は、オフサイトで現実世界の条件をシミュレートする模擬サービスを使用して検証されます。オフサイト検査と最終的な調整を終えると、当社によって POD がハブに移行されます。このとき、荷造りと輸送、および再組立プロセスは、ハブの日常の運用に対するサービス中断が最小になるように処理されます。
最初の POD が完全に運転可能になると、退役させるインフラストラクチャーは取り除くか、以降の POD または小規模のハブに再配備できます。
POD の構成例
コムスコープを選ぶ理由
基準の確立
コムスコープはネットワークソリューションの設計者かつ作成者として、TIA 光ファイバー・テクノロジー・コンソーシアムやイーサネット・アライアンスなどの団体と連携し、ネットワーク技術の向上を図っています。
止まることをしらない革新
コムスコープは次世代ネットワーク技術における当社のリーダーシップを拡大する一方、ネットワークの規模と速度、レイテンシーを劇的に改善する 3 つの飛躍的技術を発表しています。
認証済みのパフォーマンス
コムスコープでは、ピーク性能を実現するソリューションを構築するばかりでなく、その認証も行っています。そのため、ネットワークで期待した通りのデータだけを確実に受け取ることができます。
参考資料
コムスコープ E6000 の汎用性を活用して、現ネットワークを未来対応に
ビデオ
セールス・エンジニアリング・ディレクター、Jeroen Putzeys が、ケーブル事業者の顧客が直面している容量増大およびデータ速度の課題を取り上げています。どのようにして現在を未来につなげているでしょうか?E6000 はスケーラビリティと管理性、費用効果に優れた、今日、そして明日のネットワーク実現の中核になります。Jereon は、ドイツにおいて顧客への電力を 2% 増加しただけで、どのようにしてサービスを受けるグループ密度の倍増に成功したかに注目しました。