ビデオデバイス プラットフォーム
高品質ビデオデバイスでユーザーのテレビ体験をトランスフォーム
有料テレビのサービスプロバイダーは、顧客を惹き付けて離さない家庭のメイン画面(テレビ)環境を差別化する方法を模索しています。このためには、安定して確実な環境を届け、革新と導入を迅速に行えるソリューションが必要です。
課題とチャンス
セットトップによりサービスプロバイダーはアプリと、Netflix®、YouTube® などのウェブサービスを使用し、高品質で安全なプレミアムビデオサービスを家庭に安定して届けることができます。デバイスに処理能力、接続オプションがあり各種設定が可能であることで、サービスプロバイダーはサービスを次々と進化させ、契約者の注目を維持することができます。
コムスコープはスマートメディアデバイスでセットトップを進化させています。スマートメディアデバイスは、スピーカーとスマートアシスタント、遠隔からの音声コマンド技術を 1 つのハードウェアに統合した新しい系統のデバイスであり、エンターテイメント、e ヘルス、教育、ユーティリティ、生産性向上分野などのパーソナライズ型および集約型サービスの興味深い新しい枠組みをサービスプロバイダーに提起しています。
消費者の視聴体験の促進
サービスプロバイダーにとって、テレビでのユーザー体験はそのブランドの重要な構成要素です。セットトップボックスは、サービスプロバイダーがユーザー体験を構築しうる基盤としてユーザー体験を管理します。その体験には Netflix™ のような共同ホスティングのサービスも含まれます。セットトップボックスには次のような効果があります。
- コンシューマーが TV をオンにしたときに最初に見るスクリーンインターフェースをサービスプロバイダーのスクリーンにすることができる
- コンシューマーはリストをスクロールしてサービスプロバイダーのアプリを探す必要がない
- コンシューマーがプラットフォームを離れて他のプロバイダーのコンテンツを利用することを防止できるため、サービスプロバイダーは収益、使用データ、顧客関係を失わない
- TV 機器に関係なく全ての顧客に同じユーザー体験を提供できるほか、Wi-Fi 接続を指定することにより HD や 4K に加えて将来のビデオ規格の品質を確保できる
- 一つのリモートコントロールで全サービスをコントロールでき、サービスプロバイダーは音声制御や IoT 機能などの機能をリモートコントロールに割り当てることが可能
- 標準化されたプラットフォームとコムスコープの統合技術により、サードパーティの OTT サービスやアプリをユーザーインターフェースに統合することが容易
- コンテンツ保護を選択可能であり、価値の高いコンテンツの権利を容易に取得できる
- 遠隔管理ツールやサービスモニタリングツールの実装が容易
- 効率的で無駄のないテストとサポート
- TV アプリの場合に必要となる TV 機器台数増加への対応が不要
進化するサービス
最新のセットトップボックス・プラットフォームは、次のような特徴によりコンシューマーの体験を充実させることができます。
- リッチなユーザーインターフェースと精細度の高い 3D グラフィックス
- UltraHD コンテンツ、広い色域、高フレームレート、高ダイナミックレンジ (HDR)
- 音質が向上したサラウンドサウンド
- セットトップの小型化と Bluetooth® Low Energy を用いたリモート・コントロールで、セットトップが完全に視界から消える
- Wi-Fi 接続のため設置が容易でセットトップボックスの場所を選ばない
- 音声支援機能付きスマートメディア機器により TV がスマートホームの中心となり、エンターテイメント、医療・保健、教育、公共サービス、生産性向上といったサービスをパーソナライズし統合するプラットフォームを形成
- 環境への影響を低減:低消費電力、再生プラスチックの使用、使い捨てプラスチック包装の不使用
セットトップボックスは次のような特徴によりサービスプロバイダーのコンテンツ配信やサポートのコストを低減します。
- HEVC や VC-1 など高効率のビデオエンコーディングをサポートしネットワーク帯域幅の必要性を低減
- 設置が容易なワイヤレス接続
- 設定、診断、分析、ソフトウェア更新の遠隔管理が可能
- IP VOD サービスに対応し、
- コンテンツのライセンス契約コストの削減とサードパーティー製 VOD コンテンツカタログの拡大が可能
- クラウドベースでの録画が可能であり DVR のコストを削減
セットトップボックスがコンシューマーに提供する体験はサービスプロバイダーのブランドにとって重要な要素です。サービスプロバイダーは、コンシューマーの需要や競合する類似商品を考慮しながら市場の動きに機敏に対応するアプローチでサービスの創造と開発に取り組み、市場での差別化を図る必要があります。
当社では、ユーザー体験を提供するサードパーティのソフトウェア・ミドルウェア製品をビデオ機器に幅広く取り入れ、ユーザーインターフェース上で豊富な選択肢を提供するアプローチを採用しています。また、サービスプロバイダーがコムスコープのソフトウェアやサービスを利用して独自の UI を開発することも可能です。当社のプロフェッショナルサービスチームは、業界最高水準のソフトウェアエンジニア、ソリューションアーキテクト、プロジェクトマネージャー、テストと検証のエキスパートから構成されており、サービスプロバイダーが顧客構内設備 (CPE) ポートフォリオをカスタマイズし、直観的で最適化された体験を安定的に顧客に提供するお手伝いをします。
ソフトウェアプラットフォームにより導入を簡素化
業界では「ソフトウェアプラットフォーム」や「ハードウェア抽象化レイヤー」を採用するトレンドが拡大しています。これらは一般的なセットトップボックスとして機能するだけでなく、API(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)を提供してカスタムブランドのユーザーインターフェースを開発可能にするものです。
ユーザーインターフェース・アプリケーション | |
プログラミング・インターフェース/API | |
ソフトウェアプラットフォーム | |
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デバイスドライバー/Linux OS | |
セットトップボックスハードウェア - SoC |
コムスコープは KreaTV やその他多数のミドルウェア・ソフトウェア・ソリューションを通じて、20 年以上にわたるセットトップボックス・ソフトウェア・アプローチの経験を有しています。当社は現在、次の規格に対応するセットトップボックス・ソリューションを提供しています。
Android TV
Android はセットトップボックス、タブレット、車載およびスマートフォンに共通の開発環境をもたらし、選択肢としての魅力を高めています。Android TV Operator Tier は、サービスプロバイダーのブランドに即したユーザー体験と、YouTube、Chromecast 内蔵 や Google Play アプリストアなど使い慣れた Google サービスの提供を可能にします。または、事業者は Android Open Source Project (AOSP) を利用することにより、Google サービスやアプリケーションストアを統合することなく、ユーザー体験を詳細に管理することができます。コムスコープは長年にわたって Android AOSP ソリューションの開発を手がけ、ティア 1 サービスプロバイダーに導入した実績があります。
プレスリリースコムスコープと TDS Telecom が Android TV™ セットトップボックスを展開
RDK
RDK-V は Comcast 向けに開発された独自のアプリストアを持つオープンソースのソフトウェアプラットフォームで、Android TV に代わるものとして注目を集めています。RDK 開発の世界的なリーダーであるコムスコープは RDK のコードベースに貢献し、世界中で数千万にのぼる RDK セットトップボックスを提供して多数の顧客への導入を成功させています。コムスコープは Comcast の X1 プラットフォームに RDK ベースのセットトップボックスを供給しており、このプラットフォームはシンジケート化されて他のサービスプロバイダーにも利用されています。
当社の RDK ビデオアクセラレータプログラムは開発、テスト、革新的なサービス提供を迅速化することにより RDK のコミュニティを支援しています。
プレスリリースコムスコープは RDK Lab アクセラレータを提供して新しいビデオアプリケーションの迅速な開発を支援します
KreaTV
KreaTV はコムスコープのセットトップボックス用の成熟したソフトウェアプラットフォームです。サードパーティ製ユーザーインターフェース (UI) およびアプリのオプションが豊富で、サービスの統合を簡素化し、新しいハードウェアへの移行を簡単にし、所有コストを削減することでサービスプロバイダーに好評です。
また、コムスコープはサードパーティーと提携して、ハードウェアに直接統合できるユーザー体験ソフトウェアのソリューションを提供しており、サービスプロバイダーのための選択肢を幅広くご用意しています。
プレスリリースFreesat は ARRIS を、ジェネレーション 3 のセットトップボックス を立ち上げるためのパートナーとして選びました
RDK-V | Android TV | コムスコープ KreaTV | |
---|---|---|---|
ライセンス供与モデル | 無償ライセンス | 無償ライセンス | 機能に応じたライセンス料 |
オープン標準 | HMTL5、Linux、GStreamer など | Android Java API フレームワーク、Kotlin、HTML5、TIF、ExoPlayer、Linux | HTML5、Linux、Open Source Initiative など |
アプリケーション対応 | HTML アプリ、YouTube、Netflix は要契約 | GTVS (YouTube、YouTube for kids、Assistant など)、Play Store (地域 OTT、ゲームなど、5 000+ のアプリ)、Netflix、Amazon Prime、Disney+ | HTML アプリ、YouTube、Netflix および BBC iPlayer 統合型 (契約が必要) |
マルチスクリーン対応 | クラウドおよびセットトップボックス | クラウド、Chromecast 内蔵 | クラウド |
業界での普及状況 | 大手ケーブル事業者 | 主要ケーブルサテライトおよび IPTV 事業者。TV セット製造者 | 欧州の通信およびブロードキャスト |
移植性 | ハードウェアに依存しないゲートウェイおよびセットトップボックスの共有コードベース | ハードウェアに依存しない。Android for TV (Android TV)、モバイル (Android)、自動車 (Android Auto) およびウェアラブル (Android Wear) | コムスコープのハードウェアのみ |
ハードウェア抽象化レイヤーのメリット
- 市場投入までの時間の短縮 - 新規 UI 開発や既存 UI の修正を迅速化
- ハードウェアに依存しない - 新しいハードウェアの発売時にはセットトップボックスのベンダーがソフトウェアプラットフォームの統合作業を行うため、ユーザー体験の移行に要する開発労力を低減できる
- 選択肢の拡大 - 同じソフトウェアプラットフォームに対応するベンダーが提供する製品であればマルチソーシングが容易
- 多数の開発者のスキルを利用可能
従来型セットトップボックスで新しいユーザー体験を実現
圧倒的な魅力のある最新のユーザーインターフェースは新規顧客の獲得に役立ちますが、既存の顧客にも同様の体験を提供することが重要です。設置済みのセットトップボックスは、グラフィックのレンダリングや HTML ブラウザの動作に必要な処理能力やメモリを備えていない場合があります。その対処方法としては、次のような選択肢があります。
- 古いプラットフォームをそのまま使い続け、既存の加入者と新規加入者のユーザー体験が異なる状況を甘受する
- 既存のセットトップボックスを交換して新しい UI への対応を図り、それに伴う設備投資と物流の課題を甘受する
- 仮想セットトップボックスのアプローチを採用する:UI をクラウドで処理
セットトップボックス機能の仮想化により、セットトップボックスの破棄と交換が不要になり、既存の加入者と新規加入者のセットトップボックスが異なる場合でも同じユーザー体験を提供することができます。クラウドで UI のレンダリングを行い、生成した UI の画像をビデオストリームでセットトップボックスへ配信することで、リッチなグラフィックとビジュアルのユーザー体験を実現できます。設置面積が小さい「ナノクライアント」がセットトップボックスにインストールされており、リモートコントロールのキー操作をデータセンターのサーバーへと伝達します。これらはすべて各セットトップボックスに適した形式で処理され、セットトップボックスに適した UI がビデオとして配信されます。
ActiveVideo® CloudTV プラットフォームを利用すると、サービスプロバイダーは既存のミドルウェアプラットフォームから新たなプラットフォームへの移行を簡素化でき、セットトップボックスの交換や複雑な統合作業が不要になります。ActiveVideo® CloudTV プラットフォームは完全な EPG、クラウドベースの VOD ライブラリ、OTT サービスアプリケーションなど様々なレベルの仮想化機能に対応可能です。
従来型のセットトップボックスのハードウェアでは非対応な OTT サービスや OTT アプリケーションの導入も可能となりました。ナノクライアントを設置したデバイスを使えば、クラウドで作動する新しいアプリケーションが利用可能となり、導入や認証評価にかかる時間を短縮できます。
ActiveVideo®
ActiveVideo はビデオとアプリの仮想化ソリューションを提供するベンダーです。コムスコープは ActiveVideo の共同所有者です。
最も低コストなハードウェアを選ぶだけでは不十分だというのがサービスプロバイダー業界の常識です。今日において成功を収めるには、質が高く信頼できる総合的なサービス配信プラットフォームに見合ったソフトウェアとハードウェアの最適な組み合わせが不可欠です。当社がセットトップボックスのリーダーである理由はそこにあります。
当社はハードウェア、ソフトウェアプラットフォーム、UI、ソフトウェアの機能強化、各種サービスを統合することにより導入が容易な完成されたソリューションを提供し、リスクの最小化と総所有コスト (TCO) の低減を可能にします。次のような特徴を備えた当社のソリューションは高い投資価値を実現します。
- IP ビデオ、OTT ビデオ、ケーブルビデオ、衛星放送、地上波放送の各事業者向けカスタムソリューションとレディメイド製品
- 理想的なソリューションをカスタム構成できる柔軟性と専門知識と豊富な機能を備えた拡張性
- サービス配信プラットフォームに関するエンドツーエンドの専門知識(ビデオ処理、仮想化、アクセスネットワーク、ホーム Wi-Fi)を駆使してお客様のアーキテクチャに適したソリューションを設計
- 大小を問わず世界中のサービスプロバイダーに高品質な製品を提供してきた豊富な実績
- 必要なときに必要な量の製品を供給できる最先端のサプライチェーン
- システム統合サービスおよび UX 導入サービス
- DRM と限定受信の幅広い製品オプションを備えたコンテンツ保護に関する専門知識
- あらゆるミドルウェアや UI に対応し、ユニークな顧客体験の構築を支える柔軟性を提供
拡張性のある
サプライチェーン
20 箇所の製造拠点
北米、南米、
ヨーロッパ、アジア、南アフリカで展開
コムスコープの自社拠点
ブラジル、台湾、メキシコに設立
42 箇所の流通センター
120 箇所の修理・サービス拠点
97 箇所の拠点で
オペレーター、プログラマー、販売代理店を統括
参考資料

点と点をつなげる:
ビデオ
点と点をつなげる:Anthony Zuyderhoff、セットトップ、ストリーマー、アグリゲーション、CPE トレンドなどグローバルビデオデバイス の SVP
ストリーミング サービスの簡素化
インタラクティブなインフォグラフィック
ストリーマーが、ブロードバンドのみを使用する顧客のために、複数の人気ストリーミングサービスへのアクセスを 1 か所に統合する方法をまとめたインタラクティブなツール。

その他のリソース
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ケーススタディ:プロフェッショナル サービスソフトウェアの開発とカスタマイズ
このケーススタディでは、PacRim サービス・プロバイダーがレガシー・セットトップ・ボックスをサポートし、競合他社が提供するビデオサービスとマッチさせるのを支援するコムスコープのサービスについて見ていきます。
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KreaTV のデータシート
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仮想化で古いセットトップボックスに新しい命を吹き込む
大規模な設置基盤があるサービスプロバイダーではどこでも、すでに導入しているセットトップボックスの機能を強化することはしばしば技術的に困難な問題です。しかしながら、ビデオ配信市場では市場の力学と要件が急速に変化しており、顧客に届けることができる体験環境を進化させるためには避けては通れない道でもあります。サービスプロバイダーは、クラウドでセットトップ機能を仮想化することによってセットトップ製品ラインアップ全体で新しい機能とサービスを実現することができます。そうした新機能、新サービスには以下があります。・ VOD および OTT アプリケーション向けの新しいストリーミング源の追加 ・現在のミドルウェアまたはバックエンドシステムが提供できるものを超える機能豊富な VOD インターフェースの実現 ・あらゆるデバイスのインターフェースの共通化と IP ビデオへの容易な移行 ・ セットトップボックスでのビデオ以外の新しいアプリケーションの実現。本稿では、セットトップボックスの機能を仮想化することによって数多く生まれる新しい機会を探り、このエキサイティングな新しいソリューションの統合要件とデバイスへの影響を検討します。
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ケーススタディ:プロフェッショナル サービスソフトウェアの開発とカスタマイズ
このケーススタディでは、PacRim サービス・プロバイダーがレガシー・セットトップ・ボックスをサポートし、競合他社が提供するビデオサービスとマッチさせるのを支援するコムスコープのサービスについて見ていきます。
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仮想化で古いセットトップボックスに新しい命を吹き込む
大規模な設置基盤があるサービスプロバイダーではどこでも、すでに導入しているセットトップボックスの機能を強化することはしばしば技術的に困難な問題です。しかしながら、ビデオ配信市場では市場の力学と要件が急速に変化しており、顧客に届けることができる体験環境を進化させるためには避けては通れない道でもあります。サービスプロバイダーは、クラウドでセットトップ機能を仮想化することによってセットトップ製品ラインアップ全体で新しい機能とサービスを実現することができます。そうした新機能、新サービスには以下があります。・ VOD および OTT アプリケーション向けの新しいストリーミング源の追加 ・現在のミドルウェアまたはバックエンドシステムが提供できるものを超える機能豊富な VOD インターフェースの実現 ・あらゆるデバイスのインターフェースの共通化と IP ビデオへの容易な移行 ・ セットトップボックスでのビデオ以外の新しいアプリケーションの実現。本稿では、セットトップボックスの機能を仮想化することによって数多く生まれる新しい機会を探り、このエキサイティングな新しいソリューションの統合要件とデバイスへの影響を検討します。