周波数アクセスシステム (SAS) に関するよくあるご質問

1. CBRS とは

CBRS とは、3.5 GHz 周波数帯の 150 MHz 周波数を開放する市民ブロードバンド無線サービス を指します。従来この周波数は、軍や商用衛星事業者、ワイヤレスインターネット サービスプロバイダー (WISP: Wireless Internet Service Provider) によって使用されていました。このため CBRS のメリットを活用するには、ネットワークに周波数アクセスシステム (SAS) を導入し、電波環境検知機能 (ESC) ネットワークにアクセスして、その周波数の使用を動的に管理する必要があります。

 

2. SAS とは?

周波数アクセスシステム (SAS) は、次の 3 つのティア(階層)にまたがり、必要に応じて動的に周波数共有を管理する自動周波数コーディネーターです。

  • ティア 1 は連邦政府や静止衛星などの現行ユーザーです。
  • ティア 2 は優先アクセスライセンス (PAL) のユーザー、すなわち、オークションで周波数を獲得したライセンスを受けたユーザーです。SAS は、PAL ユーザーがティア 1 ユーザーに有害な電波干渉を発生させないおうにして、一般許可アクセス (GAA) ユーザーによる干渉から PAL ユーザーを守ります。
  • ティア 3 は「簡易ライセンスが必要 (lightly-licensed)」 なデバイスを導入する GAA ユーザーです。SAS は、GAA ユーザーがティア 1 ユーザーやティア 2 の PAL ユーザーへと有害な干渉を発生させないようにします。

周波数帯が 1 つのティアによって使用されていない場合、その周波数帯は、SAS を介して他のティアが使用きます。ただし、安全かつ有害な電波干渉なしにアクセスしなければなりません。

 

3. GAA と PAL の違いは何ですか?

PAL はライセンスを受け、GAA の電波干渉から保護されます。PAL のライセンスはオークションで購入できます。どの市場でも最大 70 MHz の PAL 周波数を利用することができ、100 MHz の CBRS 周波数帯 (3550-3650 MHz) から選択します。

GAA ティアのユーザーはたいていライセンス不要のユーザーを意味します。確かに GAA ユーザーはライセンスを必要としませんが、GAA ユーザーとしての FCC の技術、財務、地位、および市民権の資格要件を満たしていなければなりません。また、PAL と GAA ではユースケースが若干異なります。

 FCC は、2020年6月25日 での 3.5 GHz の市民ブロードバンド無線サービスにおける有線アクセスライセンスのオークションを開催する計画です。PAL チャネルがオークションで落札されるまで、150 MHz 帯域全体が GAA として利用されます。

 

4. ESC とは?

ESC は電波環境センシング機能 (Environmental Sensing Capability) のことであり、米海軍のレーダーシステムが使用できる主として太平洋岸と大西洋岸、湾岸沿いの保護ゾーンにおける連邦政府による 3550 ~ 3650 MHz の周波数帯利用を検知するために使用されるネットワークのことです。ESC はレーダーの運用状況を SAS に知らせ、これに対して SAS は CBRS とレーダーとの間で電波干渉が生じないよう管理します。

 

5. なぜ、この帯域は他の帯域と違うのでしょうか?

3.5 GHz の CBRS 帯域は、CBRS では共有に関して独自の概念が使用されているため FCC ではイノベーション帯域と呼ばれ、将来的にはその他の多くの帯域に適用できます。CBRS と現在のその他の帯域との間の最大の違いは 3 つのティアの周波数利用権であり、これらの権利は SAS と ESC によって管理されています。この周波数帯はまた最大 150 MHz を提供し、フルライセンスと簡易ライセンスの混在が可能なハイブリッドライセンス方式でいくつかの異なる種類のアプリケーションで利用することができます。

 

6. CBRS の用途にはどのようなものがありますか?

CBRS 帯域は、以下をはじめとして多様な一連の導入オプションや革新的なユースケースがあります。

  • スモールセルネットワーク:スモールセルを基盤としたネットワーク層を追加することにより、特に必要とされる場所で容量を増大することができます。
  • 固定ワイヤレスアクセス (FWA : Fixed Wireless Access) : 3.5 GHz の FWA は、固定ディープファイバーなしには技術的に対抗できないピークレートを提供します。
  • ニュートラルホストネットワーク : トラフィックがますます屋内に集中するなか、ニュートラルネットワーク事業者は、レガシー技術 (DAS、Wi-Fi) に関連する問題に対して解決策となり得るソリューションを提供しています。
  • プライベート LTE ワーク:専用の無線機器を使用して特定のアプリケーションやサービスなしに構内サービスを提供するローカルの私設ネットワーク。
  • 大規模 MIMO ホットスポット : mMIMO ホットスポットは、比較的低いモビリティの高利用、高密度範囲のニーズに対応します。
  • 産業用 IoT3.5 GHz のプライベート LTE または 5G ネットワークは、安定した IoT の運用の高信頼性と低遅延のニーズに対応できます。
  • マクロカバレッジ: 新しい 5G RF 技術により、3.5 GHz 層を既存のマクログリッドにオーバーレイすることが可能になります。

 

7. 他の周波数帯で SAS を使用することはできますか。

データベースや周波数の可用性特定といった SAS の要素は、他の周波数帯に適用することができます。周波数共有は現在、現行の帯域からの移行が難しい帯域で検討されています。

 

8. SAS または ESC をサポートするには、ネットワークにハードウェアまたはソフトウェア製品をインストール必要がありますか?

SAS はクラウドホスト型のサービスのため、事業者のネットワークにインフラストラクチャーをインストール必要はありません。事業者のネットワークにインストールされた市民ブロードバンド無線サービスデバイス (CBSD) は、インターネットを介して SAS に安全に接続されるようプログラムされています。

ESC と事業者のネットワークの間で直接作用することはありません。ESC は SAS とのみ接点があります。

 

9. ネットワークに CBRS を導入するには何をする必要がありますか?

こちらが CBRS ワイヤレスネットワーク導入に必要な項目のおおまかなチェックリストです。

  1. お客様の特定のビジネスケースが PAL 免許を必要とするかどうか、もしくは帯域の GAA を使用することでお客様のビジネスニーズを十分に満たせるかどうかを判断しましょう。
  2. 導入する対象エリアの周波数可用性分析を行います。コムスコープが詳細な分析を行い、PAL のチャネルについて推奨することができます。
  3. SAS のベンダ―を選択します。SAS ベンダーを自主的に選択する事業者と、無線アクセスネットワーク (RAN) プロバイダーが提供する SAS から選択する事業者があります。ほとんどの場合、ESC ネットワークを持つ SAS が必要になります。コムスコープは主要な SAS / ESA 管理者で、大手 RAN ベンダーの多くにサポートされています。
  4. CBRS に適合する RAN が必要になります。これは基本的に無線デバイスのネットワークで、例えばスモールセル、または顧客構内設備 (CPE) と固定ワイヤレスの基地局です。RAN 機器のプロバイダーによっては、別途ドメインプロキシの購入が必要な場合があります。
  5. ゼロから LTE ネットワークを導入する場合は、次も必要になります。
    1. Evolved Packed Core (EPC)
    2. LTE ネットワーク敷設の経験をお持ちでない場合は、インテグレーターがすべてを適切に敷設します*
    3. LTE ネットワークの運用経験をお持ちでない場合は、ホスティングサービスによりネットワークの管理と監視を行います。

コムスコープはターンキー CBRS ネットワークを提供します。また、上記の分野を専門とするパートナーとも複数提携しており、ネットワークのタイプに合わせて適切なパートナーを推奨することもできます。

* 貴社、または貴社のインテグレーターには CBSD インストールの承認に 認証プロフェッショナル敷設者 (CPI) が必要な場合があります。CPI の詳細については以下をご覧ください。

 

10. ドメインプロキシとは何ですか?

WInnForum によると、ドメインプロキシ、DP とは、複数の個別の CBSD または CBSD のネットワークに代わり SAS の通信に関与するエンティティです。さらにドメインプロキシは、パート96 のルールに準拠するよう SAS と併せ、3650-3700 MHz の帯域で従来の無線装置と接続するための翻訳的な機能を持ちます。既存の旧型機器で CBRS を使用するドメインプロキシの費用は非常に高くなる場合があることにご留意ください。

 

11. CPI の要件とは?

FCC パート96 で、該当する CBRS デバイス (CBSD) は専門家によってインストールするよう規定されています。認証プロフェッショナル敷設者 (CPI) は自身で CBSD を物理的にインストールするか、または他の敷設者により入力されたデータの正確性に責任を負います。カテゴリー B の CBSD のすべてに CPI が必要です。6 メートルの空中線平均高 (HAAT) にインストールされるカテゴリー A の CBSD で自己によるジオロケートができない場合も CPI が必要です。

コムスコープは CBRS の CPI トレーニングプログラム管理者 (TPA) です。この認定により、コムスコープは CBRS CPI 認定を取得したいと考えている設置の専門家にトレーニングを提供することができます。コムスコープのトレーニングプログラムの詳細と価格はこちらから入手できます。

 

12. CBSD の他のカテゴリーは何ですか?

次のとおり、2 つの CBSD カテゴリーがあります。

  最大 EIRP (dBm/10 MHz)
カテゴリー A 30
カテゴリー B 47

 

13. CBRS については、どこで学べますか?

この 25 分間のビデオで CBRS、SAS、ESC、異なるユースケースの詳細についてご覧ください。

他にご質問はありますか?こちらまでお問い合わせください。

 

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